これだと、現在時制と過去時制がごっちゃになってしまいますよね。
3年前、私はアメリカに行ったことがありますを英語で?
現在完了と過去時制を一緒に使わないこと!
冒頭の会話文にあった、3年前にアメリカに行ったことがあるを英訳するとすれば下記のようになります。↓
I went to America 3 years ago.
現在完了の経験で訳すとなぜいけないのか?
日本語の時制は、過去形と現在形がメインです。
日本語の場合、未来形は、現在形の表現に未来を表す時間表現をつけるだけですね。
- 例)明日は3時間英語を勉強するよ。
- ”つもりです”と言わなくても未来形になっていますね。
さて、問題に戻ります。
【3年前:3 years ago】というのは、過去を表わしています。この時点で、現在の時制と一緒につかうことができなくなりました。
そのため、現在完了継続と一緒につかうことはできなくなります。
【子供のころ、サッカーをしたことがあります。】を英語に訳したい場合…
☓ I have played soccer when I was a child.
過去時制(When I was a child)と現在時制(I have played soccer)が混在しているので、NG!
◎ I played soccer when I was a child.
下線のように、過去時制で統一されている。
◎ I have played soccer.
サッカーをしたことがある。(いつしたかに触れずに経験のみを言う。)
〜年前に〜したことがありますは、経験ではありますが、実際に行った事実を表しているので、シンプルな過去形で表すのがポイントですね。
こういう疑問は当然、沸いてきますね。結論を言うと答えはNOです。
過去完了の経験用法を使えない?
こんな風に疑問を持つ方も当然いらっしゃると思いますが、答えはノーです。
過去完了で大切なのは、【過去のある時点から、さらに過去に起こったできごとを表現する点】です。
例えば、【その時までにアメリカに3回行ったことがあった】という文章の場合。
【その時までに】【3回アメリカに行った】2つの過去の時点があります。
【3回アメリカに行った】のは【その時まで】に発生した出来事です。
ー【現在】ー【過去】ー【大過去】
ー【現在】ー【その時までに】ー【3回アメリカに行った】
こんな風に時間軸が見えますね。こういう場合には過去完了の継続用法が使えます。
I had been to America 3 times before then.
【その時までに】という過去の点よりも、過去の点を伝えるために過去完了を使います。現在までには10回言っているかもしれません。
- 私はアメリカには10回以上行った事があるよ。でもね、20歳までは、たったの3回しかいったことがなかったんだよ。
- I have visited America more than 10 times but I had been to America only 3 times before I turned to 20.
- この例の場合は、【現在:10回以上行った事がある】ー【過去:20歳になるまでに】ー【3回アメリカに行ったことがある】
ここまで説明すると、3年前にアメリカにいったことがあるという場合、なぜ過去完了の経験がつかえないか、おわかりいただけるのではないでしょうか。
3年前にアメリカにいったことがあるという場合、【3年前】=今から見て3年前=現在を基準にしている点がポイントです。
過去のある時点のさらに過去に発生している出来事ではないため、【3年前にアメリカにいったことがある】は単純な過去時制にする必要があります!